ニコニコ・アパッショナータ 動画対談 #2【ユーザー情報非公開×まるく×えむくろ×にしたけ×Ketoku】
こちらは、ニコニコ・アパッショナータの動画関係者による対談記事となっております!ぜひ本編をご覧の上、お読みいただければと思います!
また、非常に長い対談となってしまったため、3分割でお届けします。関連記事はこちら
今回は、アパッショナータに関わったユーザー情報非公開さん・まるくさん・えむくろさん・にしたけさんをお呼びし、制作の裏話やニコニコメドレーのPV制作のときに考えていることなどをお伺いしました!
カオスゾーン
Tell Your Worldで彼方へと響いた動画たちをバックに、カオスゾーンがスタートしますね。
カオスゾーンの動画を作る際のこだわりはどういったものがありましたか?
前半(真赤な誓いまで)は背景にたくさん動画があったのでごちゃごちゃしすぎないよう意識しましたね~
どの動画がどの曲のものなのかわかるようにトリミングの形を工夫したり、同じ曲どうしは近くにまとめたりとか
あの構図は本当にすごいと思いました けもフレのフレンズの躍動感とかがっこうぐらし感とかよくあんなの表現できるなぁと
一瞬でがっこうぐらしの表現を演出してたのには自分もかなり驚きました…
あのがっこうぐらしのところはいわずもがなアニメ本編のインパクトを再現した感じですが、もしかしたら音源のあそこで鳴り始めたキックが発想の要因のひとつだったかも?って思います
けっこうズシンときたように感じましたので
カオスゾーンの後半は頭に浮かんだ映像を再現した感じですね~
マスピ~ゆるキャン△までひとつのカメラをぐりぐり動かしていたので楽しかったです
あれ1つのカメラなのか………
そして、全体的にめちゃくちゃキレがいいんですよね
次々と曲が切り替わっていくし、アレンジも激しめ?なので動画も疾走感ある感じにしました
ちなみにデジモンのところはアニメ本編のワープ進化の時の映像から考えたものだったりするかもです(だいぶ雰囲気は違いますが)
そうそう!ああやってデジモンを表現するか〜って思いましたね
いーあるふぁんくらぶのステージ?とかあれどうやってるんですか?
斜めから見るとこんな感じです。
これに平面を良い感じに刺すとこんな感じになります
これこんなにシンプルだったんですか… いや自作で柱作ってる時点でかなりすごいんですけども
この建物の絵はフリー素材ですです
フリーで建物の絵のイラレのデータを配布してくれてるやつは自分でレイヤーを分けて使えるので
前側と後ろ側に分けて使ってる感じですね
僕が作った百花は月下に散りぬるをのMVの小物たちも同じようにイラレのデータをDLして小分けにして使ってる感じです
なるほど… 全部自作してたとばかり
思ったよりシンプルだった…!
見た事あるものだと、ツクダ合作『ツクツク動画超連弾』けもフレパートもタネ明かしすると理屈は分かる作りでした
(作れるとは言ってない)
如何にして手持ちのカード(技術力)を活かすか、という観点で最大限に有効利用してると思います
これは無理……種明かしされるとなるほどってなるけど作れない……
これを3D空間に展開しようとはなかなか思えないよなぁと
絵を見て3Dにしようと思ったのではなく絵を3Dにする前提で探していましたね
カオスゾーン後
カオスゾーン後の動画は、まるくさんが担当してくださりましたね。
ですね~
ここは、とにかくエモくしよう!と思い作ったパートです。それに合わせて動画もエモい雰囲気に仕上げていただきました。
初めて歌詞付きで聞いたとき、歌詞でのメッセージでのこめ方が素晴らしかったですね…!
エモパートもバラードと同様に雰囲気を壊されたくないから自分で作った感じですね~
あと歌詞を表示するってスプレッドシートに書いているのをみて単純に作りたいなぁと思ったのもあります
(むしろまるくさんにこういうパートをお願いするためにお声掛けしたというのはある)
かなり歌詞が重要になっていて、絶対に出してほしかったので、先に指示を入れていました。
上がってきた進捗を見ると、こんなにキレイに歌詞を入れられるのは凄いなぁと思いましたね。
スノハレの出し方とか、君の知らない物語の出し方とか…。
スノハレの最後上手く盛り上がる感じにできてよかったです ボカロ曲もPV内に歌詞が表示されてないのがほとんどで助かりましたね~
そういえば確かに!結局地球最後の告白を以外は全部歌詞入れてますもんね。
特にクワガタ→さよならメモリーズと来て、上がってきた熱量を君の知らない物語への繋ぎで開放するようなイメージで構成していたので、そこにはこだわっていただきました。
ガンガン美しい映像が流れてただただ圧倒されます…。
ありがとうございます!
美しい雰囲気を出すために全体的に光を拡散させたりしてますね~
なるほど、そういう細かいこだわりもあるんですね…。
僕が気づいたこだわりポイントといえば君の知らない物語のバックに地球最後の告白をと同じ六角形のパーティクルが流れているところぐらいなんですれども、他にも細かいこだわりがあったりしますか?
クワガタのところは遠近感出すためにキャラを消した背景素材を作って使ってる話とかですかね?
えっあれオリジナルだったんですか…?歌詞がキャラの後ろに回り込んでいたので切り抜いているなぁとは思っていましたが、背景が自作だったとは…。
この絵からキャラを消して
こんな感じになったの使ってます
うわ……(絶句)
フォトショがあれば割と簡単にできますできます
真ん中の方はちょっと雑ですがどうせキャラで隠れるので()
本当にちょっとしたことですが仕事が丁寧すぎる
こういった丁寧な処理が美しい映像に繋がっているんですよね。本当に尊敬だ…。
実はこのあたりの演出は結構意図があってやっていただいていて、後に続くFLASHBACKゾーンもそれに対応したものになるのですが、詳しくは視聴者の皆さんの解釈に任せてみようと思います。
FLASHBACK
FLASHBACKゾーンはとにかくいろんな音ネタを詰め込みまくったパートですが、動画としてはビバーチェのラストを想像しながら作っていました。
本当はここもどなたかにお願いしようかと考えていたのですが、とにかく素材の配置がややこしくて大変で、これは自分でやるしかない…!と思い、頑張りました。
背景はニコランメーカーで再生数の上位1000件のサムネを取ってきて、降らせています。
似たような事をキボクラ七色合作でやりましたね
ランキングメーカーで片っ端からサムネを集めて空間展開する手法
背景の演出もビバーチェの陰陽師パートを見てオマージュした感じだったのですが、同じような演出は他でもなされているんですね
実際にビバーチェのラストを自力で再現するのすごいですよ…
ありがとうございます。ビバーチェは憧れの動画の一つだったので、結構楽しんで作ることができました
マクロスのところといいやはりKetokuさんかなり技術力ある人では
Aviutlのたくさんの配布されているスクリプトに助けられている面は大きいですね
AviUtlは音ラン編集長時代に触った事ありますが「全然わからん!」って感じで
多数の作品群を観て「拡張性、可能性は無限大」ってのはギリ分かります
むしろえむくろさんはAviutl通ってないんですね!
昔はVegasを使っていたことは知っているんですけど、まさかそうだとは…。
自分もAviUtl拡張編集はほとんど触ってないですね
にしたけさんもなんですか!意外といるものなんだなぁ…。
昔から映像作ってる方はあまりAviUtl通ってない印象ありますね
なるほどなぁ…。
ユーザー情報非公開さんはずっとAviUtl一本で作っていたはずです
Aviutlしか使えないですね…
そう、今回は僕とユーザー情報非公開さんがAviUtlで、えむくろさんとまるくさんがAfterEffectsでの制作ですね
自分はVideoStudio→VideoStudio+NiVE→Vegas→Vegas+AfterEffects、という変遷です
昨今ではVTuber関連の個人活動及び案件受注に際しPremiereも触りはじめました
Premiereはクロマキー周りとテロップ周りがVegasより強いです
今回は基本的にAEですが、一部調整にVegas使ってます
Vegasは軽いので音声同期がかなり楽です、長所に合わせて使い分けていくスタイル
NiVEという単語を久々に聞いた
かなり昔のワードですねえ…>NiVE
僕は中学生の頃はAviUtlを使っていて、高校に入ってからAfterEffects使い始めましたね~
好きな動画師さんがAEばっかだったのであまり寄り道しませんでした
中学生の頃にAviUtlを使っているあたり英才教育感を感じる
前半
さて、バラードからは構成に結構いろんな挑戦を盛り込んだので、動画もそれに合わせていろんな演出をしていただきました。
一方で、後半の挑戦にびっくりしてもらうために、バラードまではあまり指示をせず「普通のメドレー感」を出してもらうように作っていただきました。
ユーザー情報非公開さんは、制作中は割と作りたいように作った…って感じですか?
音源聞いて頭に思い浮かんだイメージで作ったって感じですね
ユーザー情報非公開さんらしい動画に仕上がったような気がしています。
自分ではあまり自覚ないですけどよく非公開らしい動画だといわれます
個人的には、特に寿司食べたいとお願いマッスルの交互の動画とか凄いなぁと
あんなレイアウトと構成、普通絶対思い浮かばない
音源聞いて大体あんな感じの構成が思い浮かんだのでそのまま作りました
正直、この続きのエイリアンエイリアンの後半カットが特にそうだと思うのですが、ユーザー情報非公開さんってかなり感覚派というか、なんとなくのセンスで動画を作れちゃうのが本当に凄いと思うんですよね…。
Ketokuさんはユーザー情報非公開さんにかなり初期に制作の話をしていましたが、まるくさんとはまた違った期待がありました?
そうですね。ユーザー情報非公開さんはやっぱりオールスター愛というか、オールスターをよく理解して作っている印象だったので、そういう動画作りを期待していましたね。
そして、前半をおまかせできることになったときに演出意図とカッチリハマるなぁと思いました。
ユーザー情報非公開さんは音MADかなりよく見てますし、最近は作者としてもかなり活動的なのもあって
画面での音合わせがかなりリズミカルですよね。
なるべく同じ動画構成を長い時間映さないように意識してますね
そのあたりが映像の流れとして飽きさせない展開を生み出してるんじゃないかなと思いました
いろいろな動画見て引き出しを増やしてます
チャー研合作まで拾ってるのが守備範囲の凄さを感じる
その上で、最近の音MADでも顕著なんですが表現の幅も広がってる気がします。
個人的に印象強かったのは神々が恋した幻想郷→月まで届けの部分ですね
筆跡を窓にしたり、竹やぶの表現とか凄い
筆跡もよく和風的表現のあるMADでよくありますし竹藪は狂気じみたバグシリーズのテンプレ的表現なのでそこ意識しました
なるほど…。自分の無知を感じる
音MADから得られるものも相当にあるって事ですね
自分の場合音MAD系の動画から表現の参考にするってのは多いです
個人的にお気に入りなのはBBKKBKKとseyanaの重ねの動画ですね
MVが組み合わさってる感が楽しい メドレーならではな動画だと思います
よく見ると「SEYANA...」のフォントがBBKKBKKに合わせてありますね
実に芸が細かい
ここはわかるキャンセルからのわかるマンをしたかったので、うまくインパクトが出るように演出してくれてありがたかったです
あとは吹雪の後半の疾走感が凄くて思わず笑ってしまった
(あそこは正直やりすぎたかなと思ってました)
バラード前の最後の盛り上がりなので、すごく良かったと思っていますよ…!
怒涛の艦これラッシュすさまじかったです…
イメージとしては10色のM@STERPIECEの動画の出し方だったんですが、ちょっとアレだったかも…
ほんとよくあれだけ持ってきましたよ
演出の雰囲気は似ているけどスピード感が全然違ってて草
手描き艦これMADがこれでもかというくらい矢継ぎ早に出てきてますよね
艦これはすげぇ手描きが多いですからね
吹雪は艦これの曲を1曲ぐらい使わないとな…という気持ちで入れたところもあるので、ちゃんと関連動画使ってくれてありがたい限り
艦これも気が付けば7年前からのコンテンツですからね
そりゃもう色々作られるのも道理って事でしょう
15秒でわかるニコニコの艦これ
なにしてんすかねこれ
#今日のグロ画像
こう見るとエイリアンエイリアンの前半は8分と3連8分と組み合わせてタイミング取って、キャラを登場させてたんですね…。なるほどなぁ
それにしても惑わせるの数が多い…
惑わせるは動画みたいに一文字ずつ退場させるため一文字ずつ区切るってのをやったんですね
多分そういうスクリプトはあるんですけどめんどくさいので全部わけました
あーなるほど…今見たら一文字ずつ退場させてた…
一文字ずつ退場させてるのは後のエイリアン的エイリアン生活の文字の動きがかなりあるので
なるべくあわせたかった